Oさんと初めてあったのは、もう3ヶ月以上前になります。
ホームセンターに注文品が届いて、支払いをしていたら、横にいた彼女の、カート一杯の猫砂とフード。
何匹飼っているんだろう? と気になったが、その場では話をしないで、駐車場へ。
なんと彼女は、スクーターで来ていた。
足置き場に大量の砂とかを載せようとしている。
何だか疲れ果てた感が気になって、とうとう声をかけてしまった。
「20匹います。はじめは雑種が2匹いたんです。フードとか買いに来てたら、ここで猫も売るようになったんで、かわいいなと思って買ったんです。ところが、買ってきた猫が風邪を引いていて、皆に移ってしまいました。 子猫は皆、目が潰れて、それなりに、治った子もいますが、白濁してしまった子もいます。 」
ブランド猫を販売する気はあるんですか?
「いえ。今まで何匹か、大切にしてくれる人にタダであげました。」
それなら、もう避妊して増やさないようにして、風邪を治すのに徹しませんか?
「ええ。そう思ってはいるんですが、お金もかかるし、車がないので全員連れていけないんです。」
風邪を治して、譲渡会に出しませんか? とお互いの電話番号を交わして帰りました。
4月に子猫が生まれていますから、8月には避妊したかな? と何度も電話するも、繋がらず。
9月に入ってやっと連絡が取れました。
「妊娠しているメスがいます。」
雑種の母さん猫は、ブランド猫が育児放棄したために、春に生まれた子猫全てにお乳を吸われ、乳首が噛みきられてしまい、これ以上の子育ては、出来ません。
早く助けてやりたかったですが、住所を聞くにも時間がかかりました。
ブランドと雑種のメス、3匹、マーキングのひどいブランドオス2匹、私がお金を出すからと、説得し、避妊去勢手術をしました。
ブランド猫の子猫は、全てにブランドの特徴が出ないので、普通に雑種に見える子は譲渡会に出し、里親さんが決まりました。
問題はブランドの特徴が出ている子猫。
また増やされては何をしているのか分かりません。
避妊・去勢手術をこちらで行ったうえでお渡しするなど
慎重に里親さんを探したいと思います。
多頭飼いには、お金と、徹底した栄養、衛生管理が必要です。
どんどん増えて、日々の生活もままならないようになってしまう場合が多い。
預かった6匹の子猫は、耳ダニに加えて、トリコモナス原虫が寄生し、苦い薬を飲ませています。
虫が落ちるまでは、隔離部屋から出せません。
気になって声をかけてしまった事から、えらい事になりましたが、Oさんは就職活動が出来るようになり、子猫も健康になり、そして何より母ちゃん猫たちの避妊が出来た事に、安堵しています。
平成25年9月1日
動物の愛護及び管理に関する法律が改正されました
- 環境省・パンフレットより抜粋 -